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小柴胡湯
漢方製剤
【組成】 [細]コタロー:7.5 g中(サイコ7 g,ハンゲ5 g,オウゴン・ニンジン・タイソウ各3 g,カンゾウ2 g,ショウキョウ1 g)エキス末5 g
組成
1.本剤7.5g中
(1).日局 サイコ・・・7.0g
(2).日局 ハンゲ・・・5.0g
(3).日局 ショウキョウ・・・1.0g
(4).日局 オウゴン・・・3.0g
(5).日局 タイソウ・・・3.0g
(6).日局 ニンジン・・・3.0g
(7).日局 カンゾウ・・・2.0g
上記の混合生薬より抽出した小柴胡湯の水製乾燥エキス5.0gを含有する。
添加物としてステアリン酸マグネシウム,トウモロコシデンプン,乳糖,プルラン,メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを含有する。
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
トウモロコシデンプン
添加物
乳糖
添加物
プルラン
添加物
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
性状
1.本剤は茶褐色~黄褐色の細粒で,特異なにおいがあり,味は甘苦い。
2.識別コード:N9
【適応】 コタロー:(1)胸や脇腹が重苦しく,疲れやすくて微熱があったり熱感と寒感が交互にあったりして,食欲少なく,時に舌苔があり,悪心,嘔吐,咳嗽を伴うなどの症状があるもの:感冒,気管支炎,気管支喘息,胸膜炎,胃腸病,胸部疾患,腎臓病,貧血症,腺病質
(2)慢性肝炎における肝機能障害の改善
【用法】 コタロー1日7.5 g,食前又は食間2~3回に分服(増減)
【注意】
(1)警告
(a)投与により,間質性肺炎が起こり,早期に適切な処置を行わない場合,死亡等の重篤な転帰に至ることがあるので,患者の状態を十分観察し,発熱,咳嗽,呼吸困難,肺音の異常(捻髪音),胸部X線異常等が現れた場合には,直ちに本剤を中止する
(b)発熱,咳嗽,呼吸困難等が現れた場合には,本剤を中止し,直ちに連絡するよう患者に対し注意を行う(重大な副作用の項参照)
(2)禁忌
(a)インターフェロン製剤を投与中の患者(相互作用の項参照)
(b)肝硬変,肝がんの患者[間質性肺炎が起こり,死亡等の重篤な転帰に至ることがある]
(c)慢性肝炎における肝機能障害で血小板数が10万/mm3以下の患者[肝硬変が疑われる]
(3)慎重投与
(a)著しく体力の衰えている患者[副作用が現れやすくなり,その症状が増強されるおそれがある]
(b)慢性肝炎における肝機能障害で血小板数が15万/mm3以下の患者[肝硬変に移行している可能性がある]
(4)重要な基本的注意
(a)慢性肝炎における肝機能障害で小柴胡湯を投与中は,血小板数の変化に注意し,血小板数の減少が認められた場合には,中止する
(b)使用に当たっては,患者の証(体質・症状)を考慮して投与する。なお,経過を十分に観察し,症状・所見の改善が認められない場合には,継続投与を避ける
(c)カンゾウが含まれているので,血清カリウム値や血圧値等に十分留意し,異常が認められた場合には中止する
(d)他の漢方製剤等を併用する場合は,含有生薬の重複に注意する
(5)相互作用
(a)併用禁忌
薬剤名等//臨床症状・措置方法//機序・危険因子
インターフェロン製剤 ・インターフェロンアルファ ・インターフェロンベータ//間質性肺炎が現れることがある(重大な副作用の項参照)//機序は不明
(b)併用注意
薬剤名等//臨床症状・措置方法//機序・危険因子
カンゾウ含有製剤 グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤 ループ系利尿剤 ・フロセミド ・エタクリン酸 チアジド系利尿剤 ・トリクロルメチアジド//偽アルドステロン症が現れやすくなる。また,低カリウム血症の結果として,ミオパシーが現れやすくなる(重大な副作用の項参照)//グリチルリチン酸及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため,血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる
(6)副作用 副作用発生状況の概要:使用成績調査(1995年10月~1997年3月)において,2,495例中,69例(2.8%)88件に臨床検査値の異常を含む副作用が報告された。頻度が算出できない副作用報告を含む(承認時~1998年7月)
(a)重大な副作用
(ア)間質性肺炎(0.1%未満):発熱,咳嗽,呼吸困難,肺音の異常(捻髪音)等が現れた場合には,本剤を中止し,速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。また,発熱,咳嗽,呼吸困難等が現れた場合には,本剤を中止し,直ちに連絡するよう患者に対し注意を行う
(イ)偽アルドステロン症(0.1%未満):低カリウム血症,血圧上昇,ナトリウム・体液の貯留,浮腫,体重増加等の偽アルドステロン症が現れることがあるので,観察(血清カリウム値の測定など)を十分に行い,異常が認められた場合には中止し,カリウム剤の投与等の適切な処置を行う
(ウ)ミオパシー(頻度不明):低カリウム血症の結果としてミオパシーが現れることがある。また,脱力感,筋力低下,筋肉痛,四肢けいれん・麻痺等の横紋筋融解症が現れることがあるので,CPK上昇,血中及び尿中のミオグロビン上昇が認められた場合には中止し,カリウム剤の投与等の適切な処置を行う
(b)その他の副作用
頻度//頻度不明//0.1~5%未満//0.1%未満
過敏症(注1)// // //発疹,掻痒,じんま疹
肝臓//ビリルビン上昇//GOT上昇,GPT上昇,Al-P上昇//γ-GTP上昇
消化器//便秘//食欲不振,胃部不快感,嘔吐,下痢//悪心,腹痛
泌尿器(注2)//血尿,残尿感,膀胱炎// //頻尿,排尿痛
(注1)このような症状が現れた場合には中止する
(注2)このような症状が現れることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には中止し,適切な処置を行う
(7)高齢者への投与:一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する
(8)妊婦,産婦,授乳婦等への投与:妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので,妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にだけ投与する
(9)小児等への投与:小児等に対する安全性は確立していない[使用経験が少ない]
(10)遮光保存
【作用】
(1)薬物動態:健常人に単回投与時の血中濃度パラメータ(2.5 g投与群,7.5 g投与群の順)
(a)グリチルレチン酸(5例):C max(ng/mL)34±7.3,119.4±13.3,t max(時間)14.8±0.5,13.2±1.4
(b)バイカリン(6例):C max(ng/mL)16.7±3.9,54.2±9.4,t max(時間)7.3±1.4,7.3±0.8
(2)薬効薬理
(a)肝障害抑制作用
(ア)ラットに経口投与で,D-ガラクトサミンによる肝細胞膜及び小胞体酵素の障害,血清GOT・GPTの上昇,血清総タンパク・アルブミンの低下を抑制
(イ)アルコール性脂肪肝モデルラットに経口投与で,肝内の脂肪滴増加を抑制
(b)肝血流量低下抑制作用:エチオニン添加コリン欠乏食による慢性肝障害モデルラットに経口投与で,肝組織血流量低下を抑制
(c)肝再生促進作用
(ア)ラットに経口投与で,全肝虚血再潅流(Pringle法)併用による肝部分切除後の肝再生を促進
(イ)ジメチルニトロサミン(DMN)肝障害ラットに肝部分切除後経口投与で,肝における再生率,再生細胞数を増加
(d)肝線維化抑制作用
(ア)DMN又はブタ血清(PS)による肝線維化モデルラットに混餌投与で,肝臓I型コラーゲンの沈着を抑制。α-SMA陽性肝星細胞数が減少し,肝臓レチノイド濃度の減少を抑制
(イ)Choline-deficient L-amino acid-defined(CDAA)食による肝線維化モデルラットに経口投与で,肝ヒドロキシプロリン,血清ヒアルロン酸の増加を抑制。また,肝組織中のIII型プロコラーゲンα1 mRNA発現,活性化伊東細胞増殖を抑制
(ウ)四塩化炭素肝障害モデルラットに経口投与で,肝組織の線維化を抑制
(e)免疫調整作用
(ア)Ehrlich腹水がんマウスに経口投与で,貪食能及び網内系機能を亢進
(イ)マウスに経口投与でCandida parapsilosisに対する貪食活性を亢進
(f)免疫複合体除去作用:B/W F1マウスに経口投与でLPSによる血中免疫複合体除去能低下を抑制
(g)抗アレルギー作用:結晶細菌性α-アミラーゼ喘息モデルモルモットに経口投与で,IgG抗体価及び発作誘発状態を抑制
(h)抗炎症作用:ラットに経口投与で,カゼイン抗原注入アジュバント関節炎を抑制
(i)作用機序:次の作用により薬理効果を示すことが示唆されている
(ア)肝障害抑制作用(in vitro) (1)ラット分離肝細胞で,ADCC反応及び活性化マクロファージ培養上清による障害を抑制 (2)HBV特異的CTL活性による障害を抑制 (3)肝のミクロソームで,パラコートによる過酸化脂質産生を抑制
(イ)肝線維化抑制作用 (1)ラット由来の伊東細胞で,増殖を抑制し,I型プロコラーゲンmRNA発現を抑制(in vitro) (2)DMN又はPSによる肝線維化モデルラットに混餌投与で,マロンジアルデヒド濃度上昇を抑制(in vivo)。また,ラット肝星細胞及び肝細胞で,酸化ストレスを抑制(in vitro)
(ウ)免疫調整作用 (1)マクロファージ活性化作用 (ア)マウスに経口投与で,マクロファージを活性化 (イ)ラットに経口投与で,肝マクロファージを活性化 (2)T細胞活性化作用 (ア)マウス肝類洞内皮細胞のインターロイキン(IL)-1産生を増加,ヒト末梢血単核細胞のIL-2産生能を増強し,可溶性IL-2レセプタを増加(in vitro) (イ)慢性肝炎患者に経口投与で,血中可溶性IL-2レセプタを増加し,リンパ球のIL-2反応性を調整 (ウ)健常人,慢性肝炎患者末梢血単核細胞においてIL-1β,IL-6,CM-CSF,G-CSF及びTNF-αの産生を誘導(in vitro) (エ)C型慢性肝炎患者末梢血単核細胞において,IL-1,IL-10,TNF-α及びG-CSFの産生を誘導しIL-4,IL-5の過剰産生を抑制(in vitro) (オ)健常人及びHBe抗原陽性慢性活動性肝炎患者の末梢血単核細胞で,IFN-γの産生量を増加(in vitro) (3)抗体産生増強作用:ヒト末梢血単核細胞で抗体産生細胞数を増加(in vitro) (4)lymphokine activated killer(LAK)細胞活性化作用:ヒト末梢血単核細胞で,LAK細胞活性を増強(in vitro) (5)natural killer(NK)細胞活性化作用 (ア)ヒト末梢血単核細胞のNK細胞活性を増強(in vitro) (イ)マウスに経口投与で,NK細胞活性を増強 (ウ)ラットに経口投与で,pit細胞活性を増強
(エ)抗アレルギー作用(in vitro) (1)Compound 48/80引起しマウス腹腔内肥満細胞で,ヒスタミン遊離及び脱顆粒を抑制 (2)ハウスダスト及び抗ヒトIgE添加時の好塩基球からのヒスタミン遊離を抑制 (3)ヒト由来好中球における血小板活性化因子(PAF)産生を抑制
(オ)抗炎症作用(in vitro) (1)モルモット腹腔浸出マクロファージで,fMet-Leu-Phe刺激によるアラキドン酸遊離を抑制し,ホスホリパーゼA2活性を抑制 (2)リンパ球培養上清で好中球化学発光を抑制
(カ)活性酸素発生抑制作用(in vitro) (1)ラット肝細胞で,メチルグアニジン産生を抑制 (2)ESR(electron spin resonance)装置を用いたスピントラッピング法により,活性酸素消去作用