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TOPプロたん氏の近況報告(2007年7月版)
話し手
プロたん
プロたん薬剤師、腑侶鍛漢方医学研究所・〔有〕プロドラッグ代表取締役
プロドラッグ横浜DATA室:主宰
聞き手
目倶
プロたんwebテクニカルサポートスタッフ・セカンダリーチーフ
〔有〕プロドラッグ業務部・事務担当
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第2話 学校薬剤師活動と東京都薬物専門講師を引退予定
先月6月度は、都内の某所・某中学校で、プロたん氏講演の「青少年薬物乱用防止」講演会が開催されました。先生の体調不良により、一時は講演が危ぶまれましたが、なんとか無事終了いたしました。

上記画像をクリックして頂ければ、その内容がおわかりになると思います。

本日の「プロたん氏の近況」は先生の講演会のニュースを含めて進めてみます。


あのときは、たしか7月中旬すぎに延期になると先生から聞いていましたので、何も作っておりませんでした。

あの日の朝、先生から「今日の昼に中学校でやるから、至急送ってくれないか?」
とのメールを見た時、びっくりしました。

確か、皮膚炎もあって調子悪かったですよね?
 いや、あれは前日、原因がわかり、点滴一本ですぐに治った。原因が薬物アレルギーとわかったから、気も晴れたよ。(笑)

実を言うとあの月の呼吸器科の治療も終了したばかりだったから、声もよくでていた。
翌日、校長さんと話し合い、急に決定したんだよ。君にはすまないが、スタッフである以上、作成する義務はある。他の人ができないことを、やる。それが君の仕事だ。

薬物アレルギーを起こした患者が、皮膚炎の状態で、講演会場に現れ、「薬物乱用」のハナシをするんだから、これ以上のインパクトはないだろう。(笑)
冗談じゃないですよ。皆さん心配していました。あの日は朝から店は戦争のように忙しいし、「原稿を今送ったから30分でつくってくれ・・・・・。」というメールを見た時、泣きたくなりました。

正直言って15枚のパワーポイントを30分以内に作れというのが、どだい無理な話なのに、おまけにまだ20分も経過していないのに、「まだ、できんのか?」と、メール頂いたときはキレそうになりました。

「てめぇ〜でやれよっ!」とメールまで作ったけど送れなかった・・・。(笑)

もう駄目だと思いましたよ。
 目倶くん、よく聞きなさい。その昔、私が若かりし頃・・・あることに直面し、絶望し嘆いていた。もう駄目だと。
すると、恩師が近づいてきて、私の耳元にささやいた。
「人間もう駄目だと思っても、そこからさらに倍のことができる!」と。

頭にきてワーッとやったらできた・・・・。不思議だね。

だから、目倶くんだってできたじゃないか。一文字も間違いなく、パワーポイントが、つまり君の作品が35分後に送られてきた。
さすがだよ。5分遅刻だけど・・・。(笑)

君のお父さんから、うんとシゴイてくれと頼まれていたのだが、こんなのは序の口だ。
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 わかっています。でも・・・・冗談じゃありません。皆さん私が作っている内容を見て、心配から最後は怒りに変化していましたよ。

せめて、前日の夜までには教えて頂きたかったです。もう慣れましたけど・・・。

ところで、声の調子はいかがでしょうか?
無事、終了したと聞きましたが、時間的には15コマですと40分からまさか1時間ということでしょうか?
 いや、講演は30分にしたよ。あとの残りの時間をすべて質問コーナーにしてみた。調子が良いと言っても、今の私は1時間は無理だ。

昨年の栄養士とかケースワーカー(社会福祉士)の講演会の時は1時間ぐらいあったが、翌朝声の異変に気づき、それからは長くても40分。ドクターに叱られました。

あとは聴講者らに一緒に入りこむ質疑応答に費やすことにした。
その方がわかりやすいと思うね。
 しかし、過密スケジュールの中で、よくそこまで熱心に講演会まで・・・。
以前は、私がここへ着任するずっと以前は月に1回は各地で講演されていると聞きましたが。

 いや、過去10年前はそういうことがありました。それはまだ小生が元気な頃の話です。

現在はドクターストップがかかっているから、年2回までの許可制限つき。つまり春と秋、1回ずつ。
さらに40分以内に限られている。

情けない話、息が上がってしまうのです。声がどうしても小さいので、マイクボリューム調整に先生方がご苦労されているようですね。

だから各種団体のプログラムは全部お断りしています。申し訳ないけど。

従って、自然と福祉施設の子供たちとか、矯正施設、又は一般の中学校・高校が対象となるね。

定時制は申し訳ないけど、身内の病院行きの都合でどうしてもお断りしているのが現状ですね。

 年2回の制限付ですね。よくわかりました。

今回の中学は規模が大きかったのでしょうか?
過去2回ほど先生の講演を聴いていますが、とにかく飽きさせない。面白いし。
ユーモアあり、笑いありで、ひきつけるものがあります。

薬物中毒患者とのふれあいや、子供たちへの薬物汚染の現場の話を聞き、実際に先生が体験されてきた貴重なエピソードなど、とてもためになりました。

特にPTA父兄を集めての合同講演会の時、「愛では薬物汚染は治せない。でもその子供を叱らないで欲しい。」と先生が切々と訴えた時、涙されて聞いている母親が何人もいたくらいです。

私も感動しました。
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 いやあ、私が尊敬する「水谷修」先生のウケ売りです。
先生は私よりもずっと重症で胸腺リンパ腫で余命数年と言われているのに、毎週のように全国で講演されている・・・・・。私とは大違い。まさに超人です。

先生がご経験されてきた境遇は学校という環境、そして夜回り。
私は臨床薬剤師で、夜間当直。こじつけるワケではありませんが、少し似ていますね。
病院の臨床時代、病棟詰めや製剤科にいたため、何人もの少年や少女らと、そしていわゆる「裏家業」さんなどとベット横で話し合う機会を得ました。

彼らは好きで、注射をうったり、飲んだり、吸ったりしているわけではないのです。

最初は家庭で何らかのトラブルが続き、そして夜の街に出没する。何気なく気晴らしにその世界に入ってしまう。気づいた時には死神にとりつかれ、離れようにも離れられなくなる。
皆やめたがっている。でもやめることはほぼ不可能です。
これが薬物汚染の恐ろしさです。
シンナー、トルエンそして最近のガスパンもしかりです。

本質的には、ちゃんとしたご両親がいらっしゃる、ごく普通の中流家庭の子供たちです。
矯正施設の子供たちもよく話せば、みんな「いい子」ばかりです。
誰だって最初から「悪い子」はいませんよ。

「悪くなるきっかけ」を作ったのは「悪い大人」ですね。とても残念です。
 覚せい剤や、合法ドラッグあたりのレベルになると、どうでしょうか?一度その世界に入ると社会復帰は無理なのでしょうか?
 そのような事は決して一口には言えませんね。大変難しい問題です。
個人差はありますが、長期の治療を必要とします。薬物にもよりますが、相対的に「フラッシュバック」が突然、ある日、現れる。

まさに悪魔にとりつかれた状態です。こうなると、愛や説得力ではまず無理です。
臨床をしていて感じたのですが、この場合の治療は医師による適切な治療と医療施設を要します。

一般社会環境での治療には決して無理とは言いませんが、限界を生じます。

 中学、高校での薬物乱用防止教室でお話になる内容の力点、注意点などあると思います。その辺のところはいかがでしょうか?
 中学と高校とでは、話す内容が大幅に違います。主旨は同じでも、各論が違うのです。昨年から「薬物乱用教室」が教育課程の一部カリキュラムに組み込まれた。つまり授業の一つとして位置づけられたのです。

あれだけ、テレビや新聞、メディアで取り上げられていても、ご家庭のご両親がそれを知らないことがある。
とても信じられません。

今、例えば東京都内になんらかの薬物乱用者が表面にでただけで、100人に一人。潜在人口を加えるとなんと60人に一人の割合でいると言われている。

「ウチの子に限ってそのようなことはない。そんな授業はかえって逆効果だ。やめて欲しい。」という父兄からの苦情が私の講演前後に必ず寄せられる。これが現実です。

実態とご家庭での取り組みのギャップ。ある意味非常に危険な状態とも言えます。

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 子供たちは当初どういうところから、そういう世界の情報を仕入れてしまうのでしょうか?
 一昔前(つい10年ぐらい前)までは、街の夜の盛り場、友人や、先輩と称する輩(やから)からですが、現在は全く違います。ここ10年で順位が、ガラリ入れ変わりました。

つまり、家庭からなのです。ご父兄は怒られるかも知れませんが、事後、彼らの証言が物語っています。

 ご家庭と言うと・・・・ひょっとしてインターネット?
 その通りです。ご家庭に繋がれたネットで散策すると、いろいろなサイトがでてきますね。特に家庭内に引きこもりがちなお子様に被害者が近年多いのが特徴とも言えます。

基本的に、今までの薬物乱用、つまり薬物汚染のスタイルは夜の街の盛り場が舞台になり、まるで感染症のように拡散していきました。

しかし、近年の取締りの強化で、街中で「おおぴら」にコトができなくなった。
そこで考えたのが、ネット商売なのでしょう。
 すると、薬物汚染は「点」から「面」へ一度拡散し、さらに最近はランダムな「点」へと変貌しているということですか?
 その通りです。ですから、最近の中・高校生に講演で話す内容にも変化がきていますね。

昔と同じように、「暗いところへいっちゃあ駄目だよ。」とか「知らないおじさんから声かけられても、ついて行かないこと。」などと言ったら、逆に「わかっていない」と言われちゃいますよ。(笑)

 アレが駄目。これが駄目とは先生は講演では言いませんよね。
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 当たり前です。駄目と言うと、私の少年時代に経験はありますが、「やりたくなる」ものなのです。(笑)

決定するのは彼らですから。私の講演を聴いて、感じたこと、考えたこと。その判断を摘み取ってはいけません。それに変な写真を見せたりはなるべくしないようにします。

破壊された脳の写真を見たら誰でも抵抗します。むしろ、馬鹿にされたようで腹立てる子もいるでしょう。

俺たちはそんな脅しにはのらない。だったらなぜタバコを大人は辞めないんだよ・・・・との論理が成立する。

従って、それら写真は中学生にはあまりにもグロテスクかつ悪い印象なので、私は見せません。
脅しつけるのはよくないことです。

中学生さんには、まず「命の大切さ」。「友人や集団生活の大切さ」から入ることにしています。
その方が彼らにとってわかりやすいし、勇気をもってNO!と言える人間に成長してもらいたいのです。
 なるほど、中学生と高校生とでは、話す内容が違うのですね。
最近、凶悪犯罪が多く、少年法も微妙に変化したようですが・・・・。
 微妙に変化どころか、大幅に変化しました。私の立場でこれを改正というか改悪というかは申せません。

犯罪が低年齢化している現実を踏まえての改正なのでしょうが、実は少年法というのは根本的には少年らを保護する法律であった。

ところが改正少年法はあきらかに罰則規定の強化、年齢をなんと14歳からにした。さらに16歳以上は基本的には刑事犯として取り扱い、即少年刑務所の可能性が濃厚となる。

例えば、具体的にあまり良い例ではないが、ある中学2年(14歳)少年が万引きをし逃げた。逃げる途中、お年寄りを店内で突き飛ばし、怪我を負わせたとする。

一般の刑事犯であると、窃盗傷害となり、最高懲役7年。極端な言い方すると、これが14歳からでも適応される判例が今後でる可能性がある。

賛否両論ではあるが、これが今回の被害者救済を含めての大改正の特徴となっている模様だ。

さらに今、国会で論争している「年齢」の下限であるが、14歳を12歳にする動きが濃くなってきた。
いずれにしても、この修正案が通ると、大変な事態になりそうだ。

だから、質疑応答コーナーでは、よく高校生の場合、彼らから少年法の質問がよくでる。
少年法は彼らと国との契約事項だから、彼らは知る権利がある。
残念なことに、現在高校授業には少年法のカリキュラムはない。

 いろいろと、難しい問題があるのですね。こういう講演は普通、薬剤師さんがやるのですか?
 そうです。市町村の教育委員会が雇用契約した「学校薬剤師」さんが講義することになっています。

今までは、そのような授業は事実上、開催されず、小生のような「ものずき」が講演をするに留めていましたが、将来はそのようなことはないでしょう。

ある意味薬剤師の活動場が拡大されたと言っても良いでしょうね。

そのような意味で、自身の健康も考慮に入れ、私は本年、今期をもって学校薬剤師活動は引退するつもりです。


 ただ、プロたん氏の場合は、都連とか行政依頼による講演が多いですね。学校薬剤師とは違うのですか?
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 基本的には、学校薬剤師が根底なのですが、それをさらに発展して、現在都道府県では「薬物専門講師」の養成を開始いたしました。薬剤師だけではなく、臨床関係者や諸団体の選抜者が受講し、この資格を得ます。
 「薬物専門講師」ですか・・・・。かなり難しいと聞きましたが。学校薬剤師を教えることもするのでしょうか。
 いえ、難しくはありません。私が東京都の薬物専門講師に任命された一人です。

私のような者でもなれるのです。但し、法律を含め薬事に精通しないと、とうてい務まりませんね。

講演はできるけど、質疑応答はできない舌足らずな講演となってしまう。
だから、この資格を取得した後も当然勉強を強いられます。

東京都は将来、薬物専門講師を大幅に増員する計画があると聞いていますが・・・なかなか難しい問題のようで、現状は西多摩管内で任命されている薬剤師はわずかに2名のみのようです。
我と思わん薬剤師はこれからチャレンジして頂きたいものです。

今、一人候補がでましたので、こちらも私は一旦終止符を打つつもりです。

結局、私事に取り紛れ、専門講師の活動はほとんどできませんでした。情けないですね。

初仕事(講師料はとりません。)は、薬剤師を集めて講演させて頂きました。確か昨年の夏であったと思います。
私の講演は約30分ですので、評判良いです。眠くならないうちに終わりますよ。(笑)

基本的に、ボランティアなので、なり手がいない。そういう意味で、難しいという噂がたったのでしょう。

過去、少年院や他の矯正施設へ手弁当で巡回し、最初は場合によっては「モノ」が飛んでくる。(笑)

「ヤジ」られることは当たり前ですが、でもよくよく話し合ってみると皆、「いい子」ばかりです。
 素朴な疑問ですが・・・プロたん氏はなぜそこまで、薬物乱用防止啓蒙活動に熱心で、大変な思いまでして、施設からの講演依頼を受けてきたのでしょうか?
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 とても難しいご質問ですね。偉そうなことを言うようですが、薬剤師としてどこまで社会貢献できるかが、私の現状の命題です。薬剤の開発、エイズの研究、よりよい医薬品の供給、廃棄方法の提案など薬剤師が活躍でき、社会貢献できる舞台はいっばいあります。

私の現在の活動のルーツは私自身の生い立ちからも由来されることであり、どこまでできるか甚だ疑問ですが、薬剤師として臨床を病院で学んだ時に目覚めました。

ちょうど今から20年以上も前にさかのぼります。空白の何年かを過ごし、その時に決意したのです。

・・・・・と、言うのは私の表向きの、つまり名詞がわりの挨拶。

本音を言えば、子供たちが好きなのです。


ただ、自身の健康管理が前提ですし、現在の生活リズムは崩せません。親族の病状や生活なども考慮に入れて、現在は当初の希望予定の十分の一も達成できておりません。
時間がないのです。

正直申しまして自分の生活と健康管理が優先されて、はじめて成就できるボランティアと思います。

当初はなんとかできると考えて、スケジュールを組んでみました。でも無理なものは無理であり、自身の健康や将来のことを考慮すると、かなり限界であると実感いたしました。

従って、来年はこの資格も都に返上し、事実上、講演活動に終止符を打つつもりです。

お先に〜
 それを聞いて、少し安心しました。本業のプロたんをお忘れなく!

 もちろん1日たりとも忘れません。私が身内の世話をしたり、猫のちゃ子にエサくれしたり、時折、それも本当にタマに講演会ができたのもプロたんスタッフのお陰と感謝しています。
 よくわかりました。私たちも頑張ります。
先生、学校薬剤師と薬物専門講師、長い間、お疲れ様でした。

今日は、先生の健康管理や漢方の話をしようとしたのですが、またそれは今度の機会ということで、本日はこれで終了いたします。

以上、プロたん氏の近況でした。

(2007年7月5日 プロたん氏のPDA⇒目倶パソコン メール送受信記録より)
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